急ぎの手続きのためにマイナポータルを開こうとしたら、突然ログインできなくなった…。そんな経験、ありませんか？
税金の申告や子育て関連の手続きなど、大切な情報を扱うマイナポータルだからこそ、使えなくなってしまうと不安や焦りでいっぱいになりますよね。
ログイン時に次のようなメッセージが表示されるケースが報告されています。
「ご利用のスマートフォンのセキュリティが低下しているおそれ（root化等）があるため処理を中断しました。root化の解除等を実施してからもう一度お試しください。」
このエラーメッセージが表示されてしまうと、マイナンバーカードを使った確認や申請が一切できなくなってしまいます。
納期限が迫っていたり、今すぐ手続きを進めたいタイミングだったりすると、本当に困ってしまいますよね。
本記事では、こうしたエラーが出る背景や考えられる原因、そしてご自身で試せる解決策について解説しています。
スマートフォンのちょっとした設定や状態によって、意外と簡単に改善できる場合もあるので、ぜひ焦らずチェックしてみてくださいね。
「セキュリティが低下しています」と出るのはなぜ？
最近、マイナポータルのログイン時に「セキュリティが低下している可能性があります」というメッセージが表示され、アプリが使えなくなるケースが増えています。
アプリ自体はふつうに開けるのに、マイナンバーカードの読み取りを進めようとすると、
> 「ご利用の端末はセキュリティが低下している可能性があります（root化等）」
という警告が出て、そこから先に進めなくなってしまうのです。
再起動やアプリの再インストールなど、基本的な対応では解決できないという声も多く聞かれます。
突然の表示に戸惑ってしまうかもしれませんが、まずは落ち着いて原因を見極めながら、ひとつずつ対処していくことが大切です。
スマホに「セキュリティが低下しています（root化等）」と出た時は？
マイナポータルのアプリを使っている時に突然「セキュリティが低下している可能性があります（root化等）」といったメッセージの意味と対処法を解説していきます。
「root化」とは？
「root化」とは、Androidスマートフォンの本来は触れられないシステムの領域にアクセスできるようにする設定のことです。
root化（root権限の取得）すると、スマホの機能を細かくカスタマイズできたり、通常では使えないアプリやシステムを導入できるようになります。
ただし、その代償としてセキュリティは大きく低下します。ウイルスや不正アプリが入り込みやすくなり、場合によっては端末が正常に動かなくなることも。
メーカーの保証対象外になってしまうケースも少なくありません。こうしたリスクから、マイナポータルのように個人情報を取り扱うアプリでは、root化されたスマホでの利用を制限しているのです。
root化していないのに警告が出るのはなぜ？
実は、root化していないスマホでも同様のエラーメッセージが表示されることがあります。よくある原因のひとつが「ブートローダーのアンロック」という状態。
これはスマホが起動する際の重要な部分を一部開放するもので、たとえroot化していなくても、セキュリティ上の懸念があると判断されてしまうことがあるのです。
以下のような設定や状況が原因となる場合もあります。
- スマホの「開発者向けオプション」がオンになっている
- Androidのシステムアップデートが影響している
- セキュリティ関連のアプリやサービスとの相性によって誤認される
セキュリティエラーの意外な原因
これまで説明以外にも設定やアプリが影響している場合もあり、以下のようなケースが報告されています。
- USBデバッグ設定が有効になっている（機種によっては初期設定でオンの場合も）
- 仮想環境を利用するアプリ（主にゲームの改造などに使われることがあります）
- 画面に重ねて表示するタイプのアプリ（ブルーライト軽減アプリなど）
- Google Playから「未認定」とされている端末
- おサイフケータイ関連のアプリがインストールされていない
また、稀にスマホ自体の初期不良が原因でセキュリティエラーが表示されることもあります。
特別な操作をしていなくても、設定やアプリの状態によってはエラーが発生してしまうことがあります。
まずは一度、お使いのスマートフォンの設定やインストール済みアプリを見直してみましょう。
焦らずひとつずつ確認していくことで、解決の糸口が見つかるかもしれません。
マイナポータルにログインできない時に試したい対処法
マイナポータルにログインしようとしてもセキュリティエラーが出て先に進めない場合、以下のような対処法を順番に試してみてください。
基本操作を見直す
基本的な操作だけで問題が改善することもあります。以下のような基本的な対処法を試してみてください。
- スマートフォンの電源を一度オフにして、再起動する
- マイナポータルのアプリをアンインストールし、再インストールする
- 不要なアプリを削除する
- アプリのキャッシュやデータを整理してみる
- Wi-Fiやモバイル通信の接続状態を確認する
デジタル庁が紹介している基本対策
デジタル庁の公式案内では、以下のような対策が紹介されています。実際にこれで問題が解消されたという声も多く寄せられています。
- Google Play システムアップデートを実施し、再起動する
- セキュリティアップデートを適用し、再起動する
- Google Play開発者サービスのアプリ権限をすべて一度オフにする
Android OSやGoogle関連サービスが古いままだと、不具合の原因になることもあるため、まずはここからチェックするのが安心です。
ソフトウェアアップデート
様々な方法を試しても改善しない場合、最終的にシステムのアップデートによってエラーが解消されるケースもあります。
設定メニューから「ソフトウェアアップデート」の項目を確認し、更新があればすぐに適用してみてください。
ブートローダーの状態を確認する
スマートフォンの「ブートローダー」がアンロック状態になっていると、セキュリティ上の理由でマイナポータルの利用が制限されることがあります。
ブートローダーとは、スマホの電源を入れたときに動き出す、いわば“起動の土台”のような部分。その状態が「解放済み」と認識されると、不正な操作の可能性があると判断されてしまうのです。
この場合、「再ロック」を行うことでログインできるようになったという報告もあるので、心当たりがある方は一度確認してみましょう。
Playプロテクトの認定を確認する
スマートフォンがGoogleに「認定されていない端末」として扱われている場合、マイナポータルにログインできない原因になることがあります。
Google Playストアの一時的な不具合をリセットしてみるのがおすすめです。手順はとても簡単です。
- 「設定」アプリを開く
- 「アプリ」または「アプリの管理」から「Google Play ストア」を選ぶ
- 「ストレージとキャッシュ」を開き、「キャッシュを削除」→「ストレージを消去」の順に操作
以上の操作によりGoogleの認定情報が正しく更新され、エラーが解消されることがあります。
その他の端末でログインを試す
もし手元にもう1台スマホがある場合は、その端末でマイナポータルにアクセスしてみるのも良い方法です。
端末ごとの細かな違いが影響している場合もあるので、可能であれば試してみましょう。
サポート窓口
どの方法を試しても改善しないときは、無理せずサポートに相談するのが安心です。
スマホの製造メーカーやGoogleの公式サポートに問い合わせることで、意外なヒントが得られることもあります。
実際に「端末自体に不具合があり、交換してもらったら解決した」というケースも報告されています。
また、マイナポータルやAndroidの仕様変更が影響している可能性もあるため、今後のアップデートによって改善されることも考えられます。
定期的に最新情報をチェックしておきましょう。
