家庭でも本格的な石焼き芋を作る方法をご紹介していきます。
自宅で簡単に作れる土鍋による焼き芋レシピ
土鍋が放出する遠赤外線は食材を美味しくする効果があります。土鍋は他の金属製の鍋に比べて約3~4倍の遠赤外線を放出するのです。
石焼き芋が甘い理由
さつまいもは自然と甘いですが、石焼き芋の甘さは一味違います。これには「糖化」と「遠赤外線」が密接に関わっています。
さつまいもをじっくりと加熱すると、でんぷんが糖に変わり甘さが増すのです。また、石焼きでは使用される石から発せられる遠赤外線が、さつまいもを均一に温め甘さを一層引き出します。
土鍋を使用した焼き芋の作り方
土鍋で作る焼き芋は、特に水を加えることなく作れます。以下のステップでふっくらと甘い焼き芋を楽しむことができます。
- さつまいもをアルミホイルでしっかり包む。
- 土鍋にさつまいもを入れ、蓋をして弱火で20分加熱。
- さつまいもを反転させ、再び蓋をして20分加熱。
- 中まで火が通っていない場合は、加熱時間を追加して調整。
- さつまいもが柔らかくなれば完成です。
使用する土鍋が空焚き可能かどうかを確認してください。土鍋は急激な温度変化に弱いため、無水で加熱する際は注意が必要です。
小石を使った美味しい焼き芋の作り方
石焼き芋に使われている小石は、遠赤外線を多く放出する特定の種類が選ばれています。「黒玉石」や「溶岩石」が一般的で、セラミック製の小石も同様の効果を期待できます。
これらの石はホームセンターやオンラインで簡単に手に入ります。自然にある普通の石や砂利は使わないでください。
自宅で美味しい石焼き芋を作るためには、まず石を十分に加熱することが重要です。さつまいもが直接鍋底に触れないように注意して配置しましょう。
以下は美味しい石焼き芋を作る手順です。
- 鍋底に石を敷き詰め、強火で10分から15分間加熱します。加熱後は石が十分に温まるまでしばらく放置します。
- 石が適切な温度に達したら、さつまいもを石の間に置き、部分的に石に沈むように調整します。その後、弱火から中火でゆっくりと焼きます。
- 調理中、さつまいもの位置を定期的に調整して、全体が均等に石に接触するようにします。この操作を行う際は、火傷に注意してください。
- 調理時間は約50分から90分です。さつまいもが柔らかくなり、竹串が簡単に挿せるようになれば、石焼き芋が完成です。
石焼き芋の温め直し方
石焼き芋を買ってきたけれど冷めてしまった場合、適切な温め直し方法で出来立ての美味しさを再現できます。
トースター
トースターを利用すると、電子レンジと比較して水分を保持しやすく、焼き芋のねっとりした食感を維持することができます。
焼き芋をアルミホイルで包んで、トースターの低温設定で5〜6分間加熱するのがおすすめです。さらに、焼き芋を水で湿らせたキッチンペーパーで包んでからアルミホイルで全体を覆い、加熱する方法もあります。
この方法を使用すると、皮が焦げずに焼き芋がよりしっとりと美味しく仕上がります。
電子レンジ
電子レンジを活用すれば、手軽に焼き芋のホクホク感を取り戻すことができます。
焼き芋をラップなしでお皿に置いて、600Wで2分半加熱します。温まりが不十分な場合は、30秒ごとに追加で加熱するとよいでしょう。小さな焼き芋の場合は、加熱を2分から始めて様子を見てください。
加熱時間が長すぎると焼き芋が乾燥してしまい、パサパサになる恐れがありますので、サイズに応じて加熱時間を調整する必要があります。ラップを使用しない方が、適度に水分が飛んでしっとりとホクホクした食感が得られます。
さつま芋は元々水分が少なく、高温で長時間加熱すると焦げるリスクや発火の可能性が高まります。700W以上で6分以上の加熱は避け、加熱中は目を離さないようにしましょう。
特にホクホクタイプの焼き芋(紅あずまや金時)は電子レンジでの温め直しに適していますが、ねっとりタイプの焼き芋(安納芋や蜜芋など)にはトースターを使用することをおすすめします。
オーブン
オーブンを使う場合、アルミホイルに包んだ焼き芋を180度に設定しして10分間加熱するだけで、ほっくりとした焼き芋が再現できます。
予熱は必要ありません。低温からゆっくりと焼き芋を温めることで、その甘みをより引き出すことができます。
魚焼きグリル
魚焼きグリルを使用すると、トースターで焼いた際と同じように香ばしい焼き芋を楽しむことができます。
まず、焼き芋をアルミホイルでしっかりと包み、弱火で約10分間加熱してください。加熱後、アルミホイルを取り除き、表面を軽く焼くことで、より一層美味しさが引き立ちます。片面焼きをする場合は、途中で焼き芋を裏返すのが効果的です。
トースター使用時と同様に、焼き芋を水で湿らせたキッチンペーパーで包んでからアルミホイルで覆う方法も良いでしょう。
もし皮をカリッとさせたいなら、最初の加熱後にキッチンペーパーとアルミホイルを取り除き、さらに1〜2分焼くと良い結果が得られます。
冷やし焼き芋
最後に、今注目を集めている「冷やし焼き芋」について触れておきます。最近ではスーパーやコンビニのスイーツコーナーでも見かけるようになりました。
焼き芋を冷やすことで、そのでんぷんがレジスタントスターチに変化し、新しい食感や風味を楽しむことができます。冷やし焼き芋は新しい選択肢としておすすめです。